ブレーキのうんちく話

ブレーキディスクについて

ブレーキディスクのデザイン

AP RACINGはデザイン過程において、熱応力シミュレーションを採り込んだFinite Element Analysis CADを採用し、様々な条件に対して、最適な材質・サイズ・形状・熱処理などを総合的にデザインすることが可能です。

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フローティング構造について

2ピース構造の場合、ディスクとマウントベルの締結方法は、“ボルト止め”と“フローティング”の2つの方式があります。
“ボルト止め”は、ブレーキへの負担があまり大きくない車両や、“フローティング”方式にすることで、ゴミの詰まりや異音の発生などのトラブルが想定される場合に採用されています。
対して“フローティング”方式は、サーキット走行や、重量が重い車両でのブレーキング時に発生する熱によって、ディスクとベルが膨張してしまうことが想定される場合に採用されます。
また、一般車両でも大径ディスクを“フローティング”方式で使用しているケースがありますが、サーキット走行時の安定性が得られる一方、街乗りなどの低速域ではディスクの振れ・異音・ペダルタッチへの影響などあることも忘れてはいけません。

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グルーブ(スリット)パターンの役割と種類

ディスク表面に刻まれているグルーブ(スリット)には、

  • パッドの表面をキレイに保つ
  • ガスを逃がす
  • 当たり面の歪みを防ぐ
  • 初期制動力の向上

という大きく分けて4つの役割があります。
AP RACINGのディスクには、約20種類のグルーブパターンが存在しますが、この中から車両や使用用途によって、最適なデザインをチョイスしています。

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温度管理について

ディスクを正しく使うためには、温度管理が非常に重要です。単に大径ディスクに交換をしても、この温度管理がしっかり出来ていなければ、パフォーマンスを引き出すことは不可能です。
鋳鉄ディスクは、400℃〜600℃の間で最も性能を発揮するため、摩擦面の温度は610℃近辺で管理されるのが理想的です。
その為、レーシングカーでは様々な工夫を凝らしたブレーキダクトが装着されています。
このブレーキダクトから導入したエアは、ディスクの摩擦面に当てるのが一般的に良いと思われているようですが、AP RACINGのベンチレーテッドディスクには、内側から外側へと放射状にデザインされたクーリングベーンがあり、そこに流入量の80%を入れて、そして残りを摩擦面に当てた方が、より効率的に冷却が出来ます。

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ブレーキディスクの慣らしについて

ディスクの“慣らし”は、実際に使用する際に、非常に重要となる準備作業です。
どんなカテゴリーのレース車両でも、ディスクの“慣らし”を必ず行います。この“慣らし”を行うことにより、ディスク本来の性能を引き出し、効きや耐久性にも大きく影響を及ぼします。
また、“慣らし”が十分でないと、ジャダーやクラックが入る原因にもなりますので、確実に行う必要があります。

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ブレーキディスクを安全に使用するために

サーキット走行などで極端に温度が上がってしまったディスクは、表面にヒートクラックと呼ばれる細かな亀裂が入ります。
クラックが入ったディスクは、度合いにもよりますが、そのまま使用していると割れてしまう可能性があるため、ハードな走行をする前に交換をすることをお勧めします。

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